2-4 技術調査
ゼッタゴンでは、フィールドワークや文献調査を通して、ゼッタゴンのデバイスとシステムに関する技術の調査を行なっている。
持ち運べるサイズのデバイスに六つのディスプレーを配置し利用するためには、高解像度で薄型のディスプレーが必要となる。近年、電子ペーパや有機ELなどディスプレー技術は目覚ましい発展を遂げており、ゼッタゴンを商品化するための表示技術は出そろいはじめている。現在の調査では、消費電力が低く、表示速度が速いなどの特徴をもつ、有機ELディスプレーが小型の映像デバイスであるゼッタゴンに最も適していると思われる。また、有機ELでは輝度を上げることにより、照明としての利用も考えられており、インテリアやファッションなどといった領域でのゼッタゴンの利用も考えられる。
また、タッチパネル式ディスプレーやディスプレー表面がスピーカーになる技術が開発されており、六面のディスプレーのみでデバイスを完結させることが可能になってきている。
ゼッタゴンは、制御部と記憶部などで構成されるマシンとして設計されている。OSにはlinuxなどオープンソースベースのものを想定している。これは、ゼッタゴンは表示と画面の制御の部分のインターフェースをベースとしたもので、そのシステム上では自由なコンテンツ開発などの展開を期待していることによる。このような技術設定が、ゼッタゴンの商品サービスのポジショニングを基底している。
ゼッタゴンは持ち運び時のユーザに対する画面の配置を、上下認識機構とシステムによるアルゴリズムによって制御する。上下認識にはジャイロなどを利用することが考えられる。アルゴリズムは特許出願中である。
ゼッタゴンの表面は6面ディスプレーのみで構成され、端子等が無い状態が適当である。そのため、電源には端子を持たない非接触充電を考えている。また、ファイルのやりとりや制御などに関しても、無線ネットワークを通じて行なわれることを想定している。現在の無線ネットワークでは、常時接続のPHS網、第三世代携帯の高速通信、ホットスポットなどが考えられ都市部を中心にインフラストラクチャーが整いつつある。ゼッタゴンによる、ネットワークの制御ではピア・トゥ・ピア技術による接続を考えており、修士のプロジェクトとしてネットワーク機能の開発を行なう予定である。